和歌山カレー事件におもう (2009年4月26日)

こんばんは


豚インフルの猛威
ほんとにこわいわね。
食の安全だけは、信じるしかないのだけど、
各国に被害がひろがってるとのこと、
いろいろな情報に注意しなくてはならないわね。


「食」といえば
1998年7月におこった
いわゆる「和歌山・毒物カレー事件」。
最高裁林真須美被告の死刑が確定した。
だれもが好物のカレーライスに毒が入っていた・・・
楽しいはずの夏祭りで
罪のない4人が死亡。多数の病人・中毒患者がでた。
犯人を許すわけにはいかないわ。

林真須美の謎―ヒ素カレー・高額保険金詐取事件を追って

林真須美の謎―ヒ素カレー・高額保険金詐取事件を追って


ただ、今回のポイントは、
「物的証拠」がないこと。
動機が不明のままであること。
動機がわからないままの死刑は
初めてのことだという。


判断がとっても難しいわね。


警察・検察は
正義に立ち、そのプライドをかけて
多数の捜査員を動員して物証をあつめようとした。
そして
「合理的な疑いを差し挟む余地がない程度の」
状況証拠をあつめた。
私たち一般庶民は、マスコミの報道も聞いて
犯人は林真須美被告に間違いないと確信し、
被害者の怒りに同情する。


でも、ディベートジャッジはそうはいかない。
ましてや、裁判員になったら・・・
自分が信じて疑わないとしても、
逆サイドで闘わなければならないのが
ディベートの真髄よ。


本当に正しいのか?
自分の目でみなければならない。
BURNING MIND代表・太田龍樹がいう
「意見と人格は切り離して考えよ」
マスコミの報道を鵜呑みにしてはいけない。



ヒ素による保険金詐欺事件からの流れをみると、
林真須美が「黒」だという可能性は高い。
だから、検察も逮捕・起訴から今日まで闘った。


でも、
裁判には、「推定無罪の原則」があるし
証拠裁判主義の原則」がある。
三権分立が確立している日本の司法で
今回の「死刑判決、上告棄却」が本当に正しいのか?
考えなくてはならないわね。


この事件を10年間取材した
ジャーナリストの大谷昭宏さんは
今回の判決に
「1ヶ月後に始まる裁判員制度に重大な課題を残した」
と述べている。

法か、掟か (ゴマ文庫)

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最終的に、今回の裁判の決着が
良かったのか悪かったのかの議論を
ここではできないわ。
「画期的な裁判」との意見もある。
証拠や動機の解明には限界もある。



どんなことでも
ものごとを両面からみなくてはならない。
そして、自分で考えなくてはならない。
もちろん、
「権威あるひとの意見」や統計データ
過去の歴史や法律を参考にしながら。


今回の残忍な事件の中に
そんな教訓があると思うのよね。。。


被害者のご冥福を祈りながら・・・


それではまた


BY ひろ☆たかさわ

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