角川とドワンゴと
こんばんわ
覚せい剤事件が世間を驚かせた週末だったけど、
今回はこのニュースに注目してみるわ。
5月14日(水)に
角川(KADOKAWA)とドワンゴの経営統合が発表された。
いずれも東証1部上場の企業。
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ニコニコ動画を運営するドワンゴだから、
このニュースが新聞のトップ記事にきて驚いたわね!!
「クールジャパン戦略」って、ご存知かしら・・・・・・
日本を涼しくしよう!ってわけじゃなのよ。
日本政府(経済産業省)が、戦略産業分野である日本の文化・産業の世界進出を促進させ、国内外への発信をしていこうというもの。
とくに日本の得意分野であるアニメやゲームなどのコンテンツ産業を海外に発信していこうという政策なのよね。日本は諸外国に対してまだまだ遅れているみたい。
だから、政府としてもこの統合は歓迎なのよね。
このニュースをみて
ディベート的に3つの観点で考えてみた。
まず、会社の合併って、相手を受け入れること。
KADOKAWAの角川歴彦(つぐひこ)会長が
ドワンゴの川上量生(のぶお)会長に惚れ込んで口説き落としたみたい。
単純に自分の利益だけを考えるのではなく、
Googleなどとちがった日本流のコンテンツ発信を目指そうという哲学がある。
両者トップの根底に流れるものは奥深い。
あとは、なんといっても現場の従業員や実際につくる人間たちが
本当の意味で融合できるかが、統合の難しいところ。
「自分たちが正しい」というよりも、柔軟に受け入れる懐の深さが必要ね。
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つぎに、あたしたちが常々考えなければいけないのは、
既存の概念を打ち破り、時代の流れに乗って行かなければならないこと。
会社の経営者は、そのことを忘れてはならない。
古き良き伝統文化ももちろん大事。失ってはならないものもあるし、
守るべきものもたくさんある。
ドワンゴの川上会長はこう言っている。
「ネット時代になって、これまでのビジネスモデル、コンテンツが成り立たなくなっている。
5年後、10年後はCDも本も売れなくなり始めている可能性が高い。
ビジネスモデルは変えなきゃいけない。変化の波はネットから起こっている。
ネットで始まった新しいコンテンツの出口について『解答』を出すのはネットのプレーヤーの義務だ。
その方向性を示せなければネット企業を名乗る資格はないと思う」
BMも、ファウンダー・理事の太田龍樹が
「ディベート」というコンテンツを
コミュニケーションにおける基本的な考え方や要素がつまっているものとして、
世に送り出した。
「ディベートは相手を打ち負かすための道具」という世間の発想を変え、
相手を受け入れ、おもてなしをし、その上でわかりやく伝えるという概念をとりいれた。
『エンターテインメント』、つまり第三者を意識してのディベートを
日本で初めて提唱したといえる。
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最後に、
よく、リアル書店とネット書店の
メリット・デメリットを比較したりするのだけど、
今回は、まさのその二つがつながって、
さらに良いものをつくろうとしてるところに注目したい。
ドワンゴは、1997年に設立の新鋭企業。
ネット配信で評価が高く
4000万人の会員をもつと言われる。
一方、KADOKAWAは、1945年に出版社として創業した老舗。
1976年には映画制作に進出するなど
早くから書籍以外を手がける「メディアミックス」を展開してきた。
メリット・デメリットを比較して
良い方だけを選択するのではなく、
お互いのよいものをとりいれて、あるいは相反する両者が徹底的に議論して、
さらによいものを作っていくのが
ディベートの考え方の真骨頂。
この4000万人の会員をもつニコニコ動画に、角川のもつコンテンツをのせれば
なにか未来が拓けてきそうな気もするわね。
お互いの会社の成長や従業員の幸せだけでなく、
この話は、「日本の産業や文化の世界進出」という大きなテーマがある。
そういう意味で、とても楽しみね。
それでは また
BY ひろ☆たかさわ
2014/05/19